若奥さまと、秘密のダーリン +ep2(7/26)
***
シャルル・ドゴール空港。
仕事で迎えに来られないという夕翔に代わり、秘書矢神が出迎えてくれることになっていた。彼らは一足早くパリに来ているという。
念のため、矢神にむけて『今、無事に飛行機をおりました』というメッセージを送ると、すぐに既読がつく。
『お疲れさまでした。ロビーでお待ちしております』という返事が来た。
知った顔の矢神がいてくれるのは心強い。
――迎えてくれるのが月井さんだったら、いきなり緊張しちゃうもの。
うふふとそんなことを思いながら、キョロキョロと見渡すと、矢神はすぐに見つかった。
彼はニコニコと手を振っている。
「お待ちしておりました。奥さま」
「え、あ、あはは。すみません、お迎えありがとうございます」
いきなり『奥さま』と呼ばれたことに動揺する向葵の手から、矢神はスルリと荷物を取る。
その横にはスーツ姿の女性がいて、にこやかに挨拶をした。
「向葵さま、はじめまして。こちらで向葵さまのお世話をさせて頂く吉井マリーと言います。どうぞ、マリーとお呼び下さい」
「はじめまして、向葵です」
彼女は月井家が契約している現地コンサルタントだと、矢神が説明してくれた。
シャルル・ドゴール空港。
仕事で迎えに来られないという夕翔に代わり、秘書矢神が出迎えてくれることになっていた。彼らは一足早くパリに来ているという。
念のため、矢神にむけて『今、無事に飛行機をおりました』というメッセージを送ると、すぐに既読がつく。
『お疲れさまでした。ロビーでお待ちしております』という返事が来た。
知った顔の矢神がいてくれるのは心強い。
――迎えてくれるのが月井さんだったら、いきなり緊張しちゃうもの。
うふふとそんなことを思いながら、キョロキョロと見渡すと、矢神はすぐに見つかった。
彼はニコニコと手を振っている。
「お待ちしておりました。奥さま」
「え、あ、あはは。すみません、お迎えありがとうございます」
いきなり『奥さま』と呼ばれたことに動揺する向葵の手から、矢神はスルリと荷物を取る。
その横にはスーツ姿の女性がいて、にこやかに挨拶をした。
「向葵さま、はじめまして。こちらで向葵さまのお世話をさせて頂く吉井マリーと言います。どうぞ、マリーとお呼び下さい」
「はじめまして、向葵です」
彼女は月井家が契約している現地コンサルタントだと、矢神が説明してくれた。