若奥さまと、秘密のダーリン +ep2(7/26)
「なるほど」
確かに嘘はない。
強いて言うならば “結婚を前提にお付き合いすることになり” の部分が実際にはないが、そこは問題にはならないかもしれないと向葵は納得する。
「大丈夫。よくあるシンデレラストーリーですよ」
「え?」
そんなノリでいいんですか? という疑問をよそに、矢神はニコニコと微笑みかける。
「ちなみに私がここですることって、パーティに出席することだけですよね?」
「ええ。まずは明日結婚式をあげて、その後はいくつかのパーティにご出席頂く。それ以外は観光を楽しんでください。月井がお相手できない時はマリーが案内しますのでね」
「ちょ……ちょっと待ってください。いま、結婚式って言いました?」
「ええ、軽く結婚式を」
「へ? 軽く?」
結婚式に、軽いとか重いとかあるのだろうか?
全くもって意味がわからず、向葵はポカンと口を開けたまま、眉を潜めて食い入るように矢神を見つめ返した。
確かに嘘はない。
強いて言うならば “結婚を前提にお付き合いすることになり” の部分が実際にはないが、そこは問題にはならないかもしれないと向葵は納得する。
「大丈夫。よくあるシンデレラストーリーですよ」
「え?」
そんなノリでいいんですか? という疑問をよそに、矢神はニコニコと微笑みかける。
「ちなみに私がここですることって、パーティに出席することだけですよね?」
「ええ。まずは明日結婚式をあげて、その後はいくつかのパーティにご出席頂く。それ以外は観光を楽しんでください。月井がお相手できない時はマリーが案内しますのでね」
「ちょ……ちょっと待ってください。いま、結婚式って言いました?」
「ええ、軽く結婚式を」
「へ? 軽く?」
結婚式に、軽いとか重いとかあるのだろうか?
全くもって意味がわからず、向葵はポカンと口を開けたまま、眉を潜めて食い入るように矢神を見つめ返した。