愛さずにはいられない
すると仁が奈央の手をふと握り、少し背をかがめてその手をじっと見つめた。
奈央の胸が再び高鳴る。見ている店員も口を少し開けながらじっとその仁を見ていた。
「単色よりは何か混合色の方が引き立つかな。単色だと無難すぎてかぶりそう。」
「そうなの。で、これなんてどう?」
奈央はもう一つ色を重ねる。
「ずっとよくなった。でもこれならリップもはっきりした色味じゃないと浮くな。」
「やっぱり!そうでしょ?こっち来て!」
奈央は仁の手を引いてリップのコーナーに向かう。
仁は奈央に握られている手がやけに熱く感じた。
「この42番。」
「いいね。俺は53番もいいと思うけど。」
「確かに。そのほうが落ち着くね。でも46番も捨てがたい。」
「だな。」
こんな会話も仁が相手だから面白みがあることを奈央は知っていた。
つい話に花が咲いてあれこれ言っている間に時間は9時を回っていた。
仁は奈央をせかさない。むしろ奈央の話に真剣に返事を返してくれて、仁自身も楽しんでいるように見えた。
奈央の胸が再び高鳴る。見ている店員も口を少し開けながらじっとその仁を見ていた。
「単色よりは何か混合色の方が引き立つかな。単色だと無難すぎてかぶりそう。」
「そうなの。で、これなんてどう?」
奈央はもう一つ色を重ねる。
「ずっとよくなった。でもこれならリップもはっきりした色味じゃないと浮くな。」
「やっぱり!そうでしょ?こっち来て!」
奈央は仁の手を引いてリップのコーナーに向かう。
仁は奈央に握られている手がやけに熱く感じた。
「この42番。」
「いいね。俺は53番もいいと思うけど。」
「確かに。そのほうが落ち着くね。でも46番も捨てがたい。」
「だな。」
こんな会話も仁が相手だから面白みがあることを奈央は知っていた。
つい話に花が咲いてあれこれ言っている間に時間は9時を回っていた。
仁は奈央をせかさない。むしろ奈央の話に真剣に返事を返してくれて、仁自身も楽しんでいるように見えた。