クローバー
てそういうものよ。私達もそうだったでしょ？」
「…ああ、嫌なの思い出した…。」


「大学きっての色男が女子高生を捕まえて、拒む彼女をヤっちゃった。軋むベッドの中で彼女は何といったのか？いや、助けて〜！なんてね。」

真治は焦って、

「彼女が高校生の時、抱いてない！」

目線、沙衣の父親は、

「…。」

弟は噴火寸前

「…冗談じゃ済まされない！？」

茉莉は、

「ママ、やっちゃうって何？きしむって？」
「…茉莉は知らなくていいの。ね？」
「ふ〜ん。」

その会話も弟の怒りを増殖させる。


式が終わると、弟に殴られる真治。

「純情な姉さんを寝取りやがって！」
「やめて、礼衣。冗談だから！そんな軽い人じゃない！」

沙衣は止めている。
茉莉は泣いている。

「おにぃたん怖いよぉ。」

茉衣は茉莉を抱いて、

「礼衣やめなさい！茉莉が泣いてる。茉莉、大丈夫よ。」

弟は憤慨して、

「こうなるのなら、姉さんをお嫁に行けない体にしておけばよかった！」
「やめて！！」


「…ごめん、あんな事になるとは思ってなかった。」
「…。」
「修羅場…。」
「…彼女のお姉さんの事があったから弟がヒステリックになってるんだ。」
「お姉さんって子供いた？」
「…うん。シングルマザーで、父親は生まれる前からいない。どこの誰かもわからない。…だから彼女は親密な仲になった日に感づかれて弟に襲われた。俺を電話で呼び出して、別れてください！と泣いていた。…だから、少しの冗談でも通じない。落ち着かせると、彼女の胸に弟のキスマークがついていた。抱きしめて、２回目に結ばれたものの、辛かった。眠った彼女の顔は優しくて、でも、寝言でも怯えてた。夢でも弟に襲われたんだろう。」
「…。」


遥紀の友人は最後に、ショートムービー、

”ハルとまいの出会い”

スクリーンに写る。
ナレーション。

「○○年、４月のこと、○○高校の入学式。クラスが張られて、１年５組の教室へ行ったハルは運命の出会いをする。」


「！？」

遥紀と茉衣はびっくりする。
確かに１−５の教室。

「黒板に、出席番号順に座って下さい。と書いてあった。ハルは指示通り座った。すると、」

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表紙・目次

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