バッドジンクス×シュガーラバー
「あ、思ったよりサクサク……おいしい、です」
「だろ?」
私の言葉に、部長が笑みを見せた。
それがあんまり無邪気な笑顔だったから、少し驚く。
しょっちゅう眉間にシワを寄せてこわい顔をしている久浦部長だけど、その表情はなんだか、かわいく見えてしまった。
……って、また私部長のこと『かわいい』とか……っほんと、何考えてるんだろ!
「あ、で、でも私は、ウチのエクレアの方が好きです」
自分の思考を誤魔化すように、ぼそぼそ早口で続けた。
うまく聞き取れなかったのか、久浦部長が「あ?」と声を漏らす。
私はもう半ばやけくそ気味に、ぎゅっと両手のこぶしを握りしめて繰り返した。
「わ、私はエクレアなら、ウチの【ご褒美エクレア】が1番好きです……っ」
同時に勢いで顔を上げた私は、そのまま固まる。
だって目の前にいる久浦部長も、三白眼をまんまるに見開いてなぜか硬直していたから。
「え……あの、部長……?」
おそるおそる話しかけると、ハッとして身体を揺らす。
それから部長はバツが悪そうな表情で、私から視線を外した。
「えっと、」
「なんでもねぇよ。いいからとっとと食えよ」
「ひぇ、はいっ」
ギロリと凄みのある目付きで睨まれ、つい情けない声が漏れてしまう。
けれど幸い部長にツッコまれなかったので、とりあえず慌ててフォークを手にした。
久浦部長が開発した【ご褒美エクレア】の話をして、微妙な表情をされるとは……もしかしてこれは『異動して来たばっかりのペーペーが知ったような口きいてんじゃねぇよ』ってことなのだろうか。
【ご褒美エクレア】が大好きなのは、本当のことなんだけど。うまく伝わらなかったようで、ちょっぴりもどかしい。
脳内ではいろいろ考えつつ、ケーキを口に運ぶ右手は休むことなく動かした。
あ、ガトーショコラも、大人っぽいほろ苦さでおいしい……。その分添えてあるクリームは、少し甘めだ。
「だろ?」
私の言葉に、部長が笑みを見せた。
それがあんまり無邪気な笑顔だったから、少し驚く。
しょっちゅう眉間にシワを寄せてこわい顔をしている久浦部長だけど、その表情はなんだか、かわいく見えてしまった。
……って、また私部長のこと『かわいい』とか……っほんと、何考えてるんだろ!
「あ、で、でも私は、ウチのエクレアの方が好きです」
自分の思考を誤魔化すように、ぼそぼそ早口で続けた。
うまく聞き取れなかったのか、久浦部長が「あ?」と声を漏らす。
私はもう半ばやけくそ気味に、ぎゅっと両手のこぶしを握りしめて繰り返した。
「わ、私はエクレアなら、ウチの【ご褒美エクレア】が1番好きです……っ」
同時に勢いで顔を上げた私は、そのまま固まる。
だって目の前にいる久浦部長も、三白眼をまんまるに見開いてなぜか硬直していたから。
「え……あの、部長……?」
おそるおそる話しかけると、ハッとして身体を揺らす。
それから部長はバツが悪そうな表情で、私から視線を外した。
「えっと、」
「なんでもねぇよ。いいからとっとと食えよ」
「ひぇ、はいっ」
ギロリと凄みのある目付きで睨まれ、つい情けない声が漏れてしまう。
けれど幸い部長にツッコまれなかったので、とりあえず慌ててフォークを手にした。
久浦部長が開発した【ご褒美エクレア】の話をして、微妙な表情をされるとは……もしかしてこれは『異動して来たばっかりのペーペーが知ったような口きいてんじゃねぇよ』ってことなのだろうか。
【ご褒美エクレア】が大好きなのは、本当のことなんだけど。うまく伝わらなかったようで、ちょっぴりもどかしい。
脳内ではいろいろ考えつつ、ケーキを口に運ぶ右手は休むことなく動かした。
あ、ガトーショコラも、大人っぽいほろ苦さでおいしい……。その分添えてあるクリームは、少し甘めだ。