バッドジンクス×シュガーラバー
話しつつもなんとなく恥ずかしくなってきて、どんどん声が小さくなる。
それでも侑子にはきちんと届いたようだ。思いきって様子を確認した彼女は、その美しい顔に険しい表情を浮かべてこちらを見つめていた。
「……そう。まあ、憂依がいいなら、構わないけど」
口ではそうつぶやいたけれど、見る限り『構わない』なんて納得しているようにはとても思えない。
だけど、侑子は久浦部長と私の間にあった“事件”について、それ以上何も言わなかった。
「そういえば侑子、こっちとマーケ部、合同で歓迎会やるって知ってる?」
「ああ、ちょうど今日聞いたわ。なんでもウチの部長と、植田本部長が仲良いとか」
「らしいね。侑子がいるなら、楽しみだな」
「それはそれは、うれしいこと言っちゃって」
だから私も、その後は意識して部長の名前を出すことはせず──他の当たり障りのない話題を選んで盛り上がり、親友とのディナーの時間を楽しく過ごした。
それでも侑子にはきちんと届いたようだ。思いきって様子を確認した彼女は、その美しい顔に険しい表情を浮かべてこちらを見つめていた。
「……そう。まあ、憂依がいいなら、構わないけど」
口ではそうつぶやいたけれど、見る限り『構わない』なんて納得しているようにはとても思えない。
だけど、侑子は久浦部長と私の間にあった“事件”について、それ以上何も言わなかった。
「そういえば侑子、こっちとマーケ部、合同で歓迎会やるって知ってる?」
「ああ、ちょうど今日聞いたわ。なんでもウチの部長と、植田本部長が仲良いとか」
「らしいね。侑子がいるなら、楽しみだな」
「それはそれは、うれしいこと言っちゃって」
だから私も、その後は意識して部長の名前を出すことはせず──他の当たり障りのない話題を選んで盛り上がり、親友とのディナーの時間を楽しく過ごした。