【完】今日もキミにドキドキが止まらない
「いいよ?」
「え……?」
今なんと?
工藤くんが好きすぎて私の耳はついに幻聴まで聞こえてしまったのかな?
「付き合ってもいいよって言ってんの」
え。これ夢……?
予想の遥か彼方を超える発言に、私はほっぺたをつねってみたけどしっかり痛かった。
ああ、神様。
私はもう、今すぐ真冬のプールに飛び込んでもいいです。
「私で……いいの……?」
「なに言ってんの?告白してきたくせに」
ぷっ……と笑う工藤くんの貴重な笑顔に胸がきゅんっと音をたてる。
「勇気出してくれたんでしょ?ありがとう」
穏やかな声に視界がたちまち滲み出す。
どうして私でいいのか、聞きたいことは山ほどあった。
だけど、嬉しさからただただ泣きそうになるのを堪えて、こくこくと頷くだけだった。