求愛一夜~次期社長とふたり暮らししています~
港家電の創立五十周年に合わせて、数量限定のフィギアを発売する予定がある。
人気アニメの主人公のもので、販促イベントの広告を印刷所にお願いしたところ。
広告に使うロゴのデザインが間違っていたなら大事だ。
鼓動を痛いほど鳴らしながら問うと、山瀬君が怒気を孕んだ声で言う。
「よく見ないと分からないからいいよって、山田さんは笑ってくれたけど、こんなミス許されないですよ!」
ロゴは会社の顔だ。僅かな違いでも許されない。たとえ、客先が許してくれても。
そんな重要案件を、高木さんは私達に申し送りしていなかった。
山瀬君が怒るのも無理はない。だが……。
「山瀬君。印刷会社に電話!」
「無駄です。もう刷ってますよ。きっと……」
「そんなのっ、まだ分かんないよ!」
諦め顔の山瀬君の手を引き、自席まで連れ戻す。
人気アニメの主人公のもので、販促イベントの広告を印刷所にお願いしたところ。
広告に使うロゴのデザインが間違っていたなら大事だ。
鼓動を痛いほど鳴らしながら問うと、山瀬君が怒気を孕んだ声で言う。
「よく見ないと分からないからいいよって、山田さんは笑ってくれたけど、こんなミス許されないですよ!」
ロゴは会社の顔だ。僅かな違いでも許されない。たとえ、客先が許してくれても。
そんな重要案件を、高木さんは私達に申し送りしていなかった。
山瀬君が怒るのも無理はない。だが……。
「山瀬君。印刷会社に電話!」
「無駄です。もう刷ってますよ。きっと……」
「そんなのっ、まだ分かんないよ!」
諦め顔の山瀬君の手を引き、自席まで連れ戻す。