求愛一夜~次期社長とふたり暮らししています~
私が笑って謝るも、母はサンダルを脱ぎ捨てる勢いで玄関に上がりリビングに駆けていった。
彼女が散らかしたサンダルを揃えて家に上がると、リビングには兄嫁の奈々さんがいた。
テレビを食いつく勢いで見る母の後ろ、ソファに座る彼女が腰を浮かせる。
「美月さん。こんばんは。お茶淹れますね」
「昼間いっぱい飲んできたから大丈夫。あれ、お父さんいないんだ。お兄ちゃんも?」
「今日はふたりで、ゴルフに行ってるんですよ」
「もしかして泊まり?」
聞くと、テレビから目を離さず母が答える。
「男なんて呑気なものよ。こっちは家事でクタクタだって言うのに……」
母が愚痴を零しつつ、自身の肩を手で擦る。
それを見た奈々さんが、「大丈夫ですかぁ」と母に駆け寄り、優しく肩を揉み始めた。
少し前はあれほど険悪だったのに、アイドルって偉大だなぁ……。
彼女が散らかしたサンダルを揃えて家に上がると、リビングには兄嫁の奈々さんがいた。
テレビを食いつく勢いで見る母の後ろ、ソファに座る彼女が腰を浮かせる。
「美月さん。こんばんは。お茶淹れますね」
「昼間いっぱい飲んできたから大丈夫。あれ、お父さんいないんだ。お兄ちゃんも?」
「今日はふたりで、ゴルフに行ってるんですよ」
「もしかして泊まり?」
聞くと、テレビから目を離さず母が答える。
「男なんて呑気なものよ。こっちは家事でクタクタだって言うのに……」
母が愚痴を零しつつ、自身の肩を手で擦る。
それを見た奈々さんが、「大丈夫ですかぁ」と母に駆け寄り、優しく肩を揉み始めた。
少し前はあれほど険悪だったのに、アイドルって偉大だなぁ……。