異世界にトリップしたら、黒獣王の専属菓子職人になりました
「私は欠席しますとお返事をしたのよー。長時間座っておしゃべりしながら食事だなんて、やっぱり無理だから」

「えぇ~。じゃ、私も……」

「出るってお返事したわよねー。ここで出ないのはドタキャンになるんじゃないの? 失礼でしょ。メグミは出席してちょうだい。ジリン様に申し訳ないじゃないの」

うう……と詰まる。こういうときの母親のもの言いに勝てた例がない。

「行ってらっしゃい。綺麗よ。ほんと、目の保養だわね。父さんにも見せたかったわー」

テツジのことを口にする度に、サユリがそちらへ近づいているようで不安になる。

「分かりましたよ。……じゃ、行ってきます。侍女さんたち、ありがとうございました」

頭を下げれば、若い人もいてくすくすと笑われてしまった。


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