異世界にトリップしたら、黒獣王の専属菓子職人になりました
奥の方にある調理場から出てきたサユリが明るい声を上げた。
「まぁ、コラン様。いらっしゃいませ。メグミ、何をしているの。早くベンチを出してお茶をご用意しないと」
「ベンチは俺が出す」
店先に出していた長いベンチは、店内に立てかけてあったので一緒にこちらへ来た。
竹製なので見た目よりも軽く、メグミでも動かせるから天気の良い日は外に出してお客さんに利用してもらっている。
それを運んで店の外に設置したコランは、まるでそこが自分の定位置だといわんばかりにどっかりと座った。なにかの包みを持っていて、仕えるのは片手だったのに軽々と動かした。見かけ通り、しっかりした体躯とそれに見合った筋力がある。
コランはサユリへと顔を向けて、さりげなく言った。
「サユリさん。相変わらず綺麗だね。それは、なんだ?」
女性に対する賛辞がするっと出てきても、軟弱とか、女たらしだとか、まったく感じられない。普通に出てくる礼儀のようなものに聞こえる。
コランは町の男の格好でたまにふらふらとやってくるが、実は身分の高い家の出だろう。こういった言葉の端々からでも、メグミにはそれが感じ取れた。
「まぁ、コラン様。いらっしゃいませ。メグミ、何をしているの。早くベンチを出してお茶をご用意しないと」
「ベンチは俺が出す」
店先に出していた長いベンチは、店内に立てかけてあったので一緒にこちらへ来た。
竹製なので見た目よりも軽く、メグミでも動かせるから天気の良い日は外に出してお客さんに利用してもらっている。
それを運んで店の外に設置したコランは、まるでそこが自分の定位置だといわんばかりにどっかりと座った。なにかの包みを持っていて、仕えるのは片手だったのに軽々と動かした。見かけ通り、しっかりした体躯とそれに見合った筋力がある。
コランはサユリへと顔を向けて、さりげなく言った。
「サユリさん。相変わらず綺麗だね。それは、なんだ?」
女性に対する賛辞がするっと出てきても、軟弱とか、女たらしだとか、まったく感じられない。普通に出てくる礼儀のようなものに聞こえる。
コランは町の男の格好でたまにふらふらとやってくるが、実は身分の高い家の出だろう。こういった言葉の端々からでも、メグミにはそれが感じ取れた。