異世界にトリップしたら、黒獣王の専属菓子職人になりました
伝言だった。コンラートは来ない。
――当然じゃないの。期待してはダメ。あの方とのことは、終わったのだから。
気落ちしそうな気持ちを奮い立たせると、メグミはにこりと笑ってベルガモットを見た。
「王城が出すにしては小規模で庶民的ですね」
「目的は小豆を広めることだからな。格調高くして権威を象徴したり、豪勢にしたりするのはトップセールスを意識して王城の催しでやる。王都へ出るなら庶民生活に合ったものでないと、受け入れられないだろう?」
「……そうでした」
よく考えられていた。
メグミは、自分はどういった品を出すつもりかを話す。
「“あんトースト”と言います。パンとあんこですね。バターやクリームを加えてもいいですし、その場で好きなようにアレンジできます。パンは焼いて作りますが、その表面をまたうっすらと焼くことで、かりっとした食感が出ます」
元の世界では“小倉トースト”の方が名前の通りがいいかもしれない。しかし、小倉あんは小豆の中でも粒の大きい大納言を使うし、こしあんに混ぜてあんこにする。メグミが作るのは粒あんで、小倉あんではない。
――当然じゃないの。期待してはダメ。あの方とのことは、終わったのだから。
気落ちしそうな気持ちを奮い立たせると、メグミはにこりと笑ってベルガモットを見た。
「王城が出すにしては小規模で庶民的ですね」
「目的は小豆を広めることだからな。格調高くして権威を象徴したり、豪勢にしたりするのはトップセールスを意識して王城の催しでやる。王都へ出るなら庶民生活に合ったものでないと、受け入れられないだろう?」
「……そうでした」
よく考えられていた。
メグミは、自分はどういった品を出すつもりかを話す。
「“あんトースト”と言います。パンとあんこですね。バターやクリームを加えてもいいですし、その場で好きなようにアレンジできます。パンは焼いて作りますが、その表面をまたうっすらと焼くことで、かりっとした食感が出ます」
元の世界では“小倉トースト”の方が名前の通りがいいかもしれない。しかし、小倉あんは小豆の中でも粒の大きい大納言を使うし、こしあんに混ぜてあんこにする。メグミが作るのは粒あんで、小倉あんではない。