異世界にトリップしたら、黒獣王の専属菓子職人になりました
停止した馬車の扉には貴族の家の紋章が打ち込まれた金属板が嵌められている。その紋章から、ジリン公爵だと分かる。
店から眺めていると、バタンとドアが開いて、中から恰幅のいい壮年期の男性が出てくる。貴族然とした服装に、態度も歩き方もどこか横柄そうで威張った雰囲気があるが、貴族はみなそうしたものだ。何度も接触しているジリンは、貴族的であっても、とても柔和で穏やかな人だった。
イケメンのおじさまでも、背はあまり高くはなく、お腹が前に出過ぎているのがいかにも残念だ。
メグミは笑いながら外まで出て、ジリンを迎える。
「いらっしゃいませ。ジリン様。お元気でしたか?」
「三日前に来たじゃないか。元気にしておるよみたらしだんごはまだ残っておるかね」
「はい。何とか三本なら。すぐ包みますね。醤油にしますか? タレですか?」
メグミが焼き箱に向かうと、ジリンは外のベンチにどかりと座る。
紋章の入った馬車は、御者の操作でテツシバの前から離れ、少し先の馬車屋にある馬止めに移動した。
店から眺めていると、バタンとドアが開いて、中から恰幅のいい壮年期の男性が出てくる。貴族然とした服装に、態度も歩き方もどこか横柄そうで威張った雰囲気があるが、貴族はみなそうしたものだ。何度も接触しているジリンは、貴族的であっても、とても柔和で穏やかな人だった。
イケメンのおじさまでも、背はあまり高くはなく、お腹が前に出過ぎているのがいかにも残念だ。
メグミは笑いながら外まで出て、ジリンを迎える。
「いらっしゃいませ。ジリン様。お元気でしたか?」
「三日前に来たじゃないか。元気にしておるよみたらしだんごはまだ残っておるかね」
「はい。何とか三本なら。すぐ包みますね。醤油にしますか? タレですか?」
メグミが焼き箱に向かうと、ジリンは外のベンチにどかりと座る。
紋章の入った馬車は、御者の操作でテツシバの前から離れ、少し先の馬車屋にある馬止めに移動した。