異世界にトリップしたら、黒獣王の専属菓子職人になりました
「この間のお話しでしょうか」
「そうだよ。わしの頼みごとだ。返事が欲しくてね」
先日、やはりこうして人がいなくなる時間を見計らったときに来たジリンは、メグミに、屋敷に来ないかと勧誘した。身分の高い人に和菓子を振舞えば、出資者も現れてもっと大きな店を構えられるだろうと言われた。
「どうだね」
「……ジリン様。お誘いありがとうございます。ですが、前にお答えしたのと同じです。私は、このテツシバを守りたいんです。ここで、よりたくさんの人に和菓子を味わってほしい。新しい和菓子もここで考えていきたいんです」
以前も同じように返事をした。
ジリンは、残念そうに眉を少し潜めてため息を吐いた。
「実は、わしにも事情があって、今の話には期限があるのだよ。まずは、おまえの作る菓子を貴族の連中に食わせたいし、別なところでも作ってほしい。そこにいる方に、食べてもらいたいと思っている。報酬はかなりの額になるぞ。どうだ」
より多くの人にというなら、貴族の方々もその中に入るのではないかと考える。出資者が現れて、大通りで大きな店を構えて菓子を出せれば、よりたくさんの人の目に留まるだろう。迷う気持ちも出る。
それでも、最後はやはり、テツシバこそが自分の居る場所という思いに戻る。
「そうだよ。わしの頼みごとだ。返事が欲しくてね」
先日、やはりこうして人がいなくなる時間を見計らったときに来たジリンは、メグミに、屋敷に来ないかと勧誘した。身分の高い人に和菓子を振舞えば、出資者も現れてもっと大きな店を構えられるだろうと言われた。
「どうだね」
「……ジリン様。お誘いありがとうございます。ですが、前にお答えしたのと同じです。私は、このテツシバを守りたいんです。ここで、よりたくさんの人に和菓子を味わってほしい。新しい和菓子もここで考えていきたいんです」
以前も同じように返事をした。
ジリンは、残念そうに眉を少し潜めてため息を吐いた。
「実は、わしにも事情があって、今の話には期限があるのだよ。まずは、おまえの作る菓子を貴族の連中に食わせたいし、別なところでも作ってほしい。そこにいる方に、食べてもらいたいと思っている。報酬はかなりの額になるぞ。どうだ」
より多くの人にというなら、貴族の方々もその中に入るのではないかと考える。出資者が現れて、大通りで大きな店を構えて菓子を出せれば、よりたくさんの人の目に留まるだろう。迷う気持ちも出る。
それでも、最後はやはり、テツシバこそが自分の居る場所という思いに戻る。