異世界にトリップしたら、黒獣王の専属菓子職人になりました
薬を手に入れる費用は、店で和菓子を売るだけでは賄えない。
ジリンの件は、話の内容次第で受けるかどうかなどという段階ではなく、もはやそこにしか活路がない状態だ。
メグミは隣の奥さんに、ジリン様のところへ行くことになるかもしれないと話し、今日は戻ってくるまでサユリを預かってほしいと頼んだ。もちろん、その場にあった金を渡す。
「いいよ、そんなの。助け合いだろう? やめてちょうだい」
「私のための、気休めなんです。受け取ってください」
「しょうがないわねぇ。頑固なんだから。……テツジさんに似ているわね」
奥さんはテツジを思い出して、涙ながらにサユリのための薬と一緒に金子を受け取った。メグミはサユリを隣家に連れてゆく。
「ひとりでも大丈夫よ」
「だから、私が安心していたいからだって! お願いだから心配させないでよ。こちらでお世話になっていて。私を安心させると思って! ね。夜には戻るから」
ことさら強く言って隣の家に移動させると、テツシバの戸をぎっちり閉めて鍵をかける。『今日は臨時休業』と紙に書いて貼った。
ジリンの件は、話の内容次第で受けるかどうかなどという段階ではなく、もはやそこにしか活路がない状態だ。
メグミは隣の奥さんに、ジリン様のところへ行くことになるかもしれないと話し、今日は戻ってくるまでサユリを預かってほしいと頼んだ。もちろん、その場にあった金を渡す。
「いいよ、そんなの。助け合いだろう? やめてちょうだい」
「私のための、気休めなんです。受け取ってください」
「しょうがないわねぇ。頑固なんだから。……テツジさんに似ているわね」
奥さんはテツジを思い出して、涙ながらにサユリのための薬と一緒に金子を受け取った。メグミはサユリを隣家に連れてゆく。
「ひとりでも大丈夫よ」
「だから、私が安心していたいからだって! お願いだから心配させないでよ。こちらでお世話になっていて。私を安心させると思って! ね。夜には戻るから」
ことさら強く言って隣の家に移動させると、テツシバの戸をぎっちり閉めて鍵をかける。『今日は臨時休業』と紙に書いて貼った。