異世界にトリップしたら、黒獣王の専属菓子職人になりました
屋敷の中で割り当てられたのは、二部屋続きの客間だ。陽が当たり過ぎない奥側がサユリの寝室となり、南向きの大きな窓がある方がメグミの寝室兼書斎ということになった。

「広いわねー。豪華ねー。埋まってしまいそうなベッドねー……」

驚きで口を開けてしまうサユリの横で、メグミは早速道具類を確かめると、侍従に厨房へ連れて行ってもらう。竈や水の蛇口もある。ただし水は必ず沸かしてから使わねばならない。浄水機能はまだないだろうから、テツシバと同じで、井戸の水の方が綺麗だと思う。

「広い……」

彼女を案内してくれた屋敷の料理長は、王城はこちらの三倍はあると言った。
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