消えないで、媚薬。
「いや、キスの時点でもう二度三度と手を出しちゃってんのよ」
「うわ、本当だ……」
「拒めないって……私が変なんだよね?その、何ていうか、キス…したらね、動けなくなっちゃうっていうか…何も考えられなくなる……」
「なんだ、つまり気持ちいいんだ?本能的に受け入れちゃってる?」
「うん…恥ずかしいんだけど今までで一番好きなキスかも」
「高校生に腰砕かれちゃった?」
「見事に……」
「うわ〜お、我慢してるのは彼だけじゃなく香帆も、なんだね?」
「何とか必死にそれ以上発展しないよう努めてるんだけど…そろそろヤバくて」
「そんなキス上手いんだ?彼。まぁ相性もあるもんね」
「ダメだと分かってるのに〜!バカバカバカ…」
「そんなお悩み吹き飛ばすリフレッシュ法がひとつあるんだけどどう?」
頭を抱えてた私はその一言に思わず顔を上げる。
さとみは携帯のLINE画面を出してこう言った。
「近々、高校の同窓会しようってなってるんだ。香帆、ずっと出てなかったでしょ?皆会いたがってるしどう?懐かしいメンツに会って懐かしい話するだけでも結構楽しいよ?ユリも来るって」
「ユリ!?懐かしい〜!そうだね、忙しくて会えてなかったからなぁ……じゃあ久しぶりに行こうかな」
「よし、決まり!」
同窓会なんて6年ぶり?
大学生の時すら参加しなかったから本当久しぶりに会う。
皆、元気かな?
「えぇ…!同窓会…!?」
「うん、今度の土曜日だからその日は会えない…かな」
家で一緒に夕飯食べた後に軽く報告したら顔面蒼白な彼。
え、変なこと言ったかな?
凄く不安そうな顔してる。