消えないで、媚薬。




ヤバっ、かぶった!
台詞の練習って……
結構キレイな人だな〜とは思ってましたがまさか……




「まだまだ売れない劇団員なんですけどね、舞台があると結構遅くまで台詞覚えたり」




「うわ、舞台とかやられてるんですね、すごーい!え、良かったら観に行ってもいいですか?」




「でも、私まだ脇役ばっかで…」




「舞台とか興味あります!そんな人がお隣さんだったなんて」




「じゃあ、次決まったら…っていつになるかわからないので気長に待っていただければ嬉しいです、では」




笑顔で別れて玄関を閉めた後。




「ちょっと…!いつから姉になったのよ」と小声で応戦したら手を取られ壁側に追いやられた。
勝ち誇った顔して微笑んでる。




「咄嗟の判断とはいえ上手く誤魔化せたでしょ?ああいうのが一番ベストだと思うけど?俺は他人にどう思われようが関係ないしね」




「そ、そうだけど……」




「ん?彼氏ですって正直に言えば良かった?」




「ち、違っ…!」




「とりあえず黙って?」




近付いてきた影を拒めなかった。
というより予測はしていた。
2人きりになったら絶対してくるから。




強引に重なる唇。
でも少しも嫌じゃない。
絡めた指はやがて身体を伝い、首の後ろに回る。
キス……していいよってサイン、また出しちゃった。




私、本当何やってんだろう。
こんな年下に翻弄されてる。
たった今、他人には嘘ついちゃう仲なのに。
身体の芯が熱く疼いて求めてしまう。
腰……砕けそう。
でも……離れたくない。




唇が離れ首筋を這う唇。
思わず吐息が漏れる。
電気もつけないで火照る身体をどう静めよう……?
慶太の手が胸に触れてきた。
ダメ……またいつもの暴走を止めなきゃ。




「慶太……ちょっと待って?」




顔が見えないから煽ってるって言われなくて済むと思ったのに。




グッと下半身に違和感。
当たってる……どうしよう……
わざと当ててる……?
かなり……固くなってる。




今まで気付いてなかったわけじゃない。
でもこうやって無視出来ない状態にまで気付かされたのは初めてだ。




「ちょっとだけ……ごめん」








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