先輩、これって恋ですか?
「まあ 正式には実家、かな?」
「………え?」
じ、……実家……?
……と、いうことは────
「智紘先輩のご家族…ですか?」
「うん。4つ上の兄です」
「──!!」
……ど、どうしよう…っ
智紘先輩のお兄さんにあんな醜態を見られてしまったとは……。
なんて弁解すれば誤解を……
「あああ、あの…っ!」
「ん? ……ああ、智紘に会いに?」
「はい。…って、いえ、あのっ…違っ…くはないんですけど、その……」
「ああ。カギまだ開いてなかったね」
─そう言うと、わたしのすぐ横まで来てカギをガチャっと開けると、「さ、どうぞ」とエスコートしてくれる智紘先輩のお兄さん。