先輩、これって恋ですか?
「昼にいつも一緒にいるだろ?」
先生のその言葉を聞いて真っ先に頭に浮かんだのは、智紘先輩。
…っていっても先輩としか一緒にいないからなんだけど。
「最近よく見るから お前たち付き合ってんのかと思ったわ」
「ち、違いますから…!」
慌てて否定すると、「じゃあ俺の勘違いだな」と言って笑いながら頭を掻いた。
わたしの少し前を向く先生は大人で余裕があるのに、こういう質問をされただけで慌ててしまう、そんな自分が恥ずかしくて俯きたくなった。
「まぁでも……真野が少し変わってきたのは久遠のおかげなのかなって思ってるけど」
「え…?」
「ほら、あんま人と関わらないだろ? 担任だから気になってたんだ。」
その言葉にピタリと足が止まる。
「久遠と一緒いる時の真野は楽しそうに笑ってるから、少し安心した」