先輩、これって恋ですか?
一人でいる時間なんて慣れていたはずなのに…。
最近、智紘先輩と一緒にいることが多くなり「一人じゃない温かさ」を知ったからなんだ。
心の中にある“さみしい”を見て見ぬふりなんてできない…。
「あれー、春香ちゃん?」
───その声でハッとすると、ドアにもたれながらわたしに手を振る先輩がいた。
「……な、何してるんですか」
ふわりと風が入り込み、机の上のプリントをさらっていく。
それを器用に先輩がキャッチする。
「それ、こっちのセリフ。春香ちゃんこそ何してるの?」
質問をしているのはわたしの方なのに、それに答えることなく先輩はわたしに質問を返した。
「……プリントを留めてるんです」
全く興味がなさそうに「ふーん」と言いながら、キャッチしたプリントをわたしに手渡し、それを静かに受け取る。