先輩、これって恋ですか?
中庭へ行くとすでに智紘先輩は座っていて、わたしに気づく様子もなくスマホを見つめる。
「……智紘先輩…?」
「ぅわあ…!」
ガタッと音とともにテーブルに落ちるスマホ。
その時初めて先輩の大きな声を聞いて、一瞬ビクッと肩が上がり、危うくパンの入った袋を落としそうになる。
振り向いてわたしに気づくと、「あ、春香ちゃん」と、いつものように笑う先輩。
「すみません。…その、驚かすつもりは全くなかったんですけど」
「春香ちゃんに悪気があったわけじゃないから大丈夫だよ」
……って先輩は言ってくれたけど、かなり驚かせてしまったから次からは後ろから声をかけるのは控えよう。
「それより春香ちゃん。今日は購買?」
わたしが持っていた袋にい指を差す先輩。───それに、「はい」と頷くと。
「へぇ。なんか意外だね」
「そう、ですか?」
「うん ずっとお弁当だったから。」