先輩、これって恋ですか?

まさか今日寝坊をしたから…なんてこと口が裂けても言えない。と、いうか言いたくない。


「何かあったの?」

「え!? あ、いや…。そ、それより、智紘先輩のお友達にこれを渡すように頼まれまして…!」


首を傾げる先輩に袋から取り出したそれを手渡すと、一気にぱあっと顔が輝きだすのが分かった。


「いちごロールパンじゃん!」


まるで“初めて食べます”というような顔をしているけど、昨日だって食べていたそれにかなり嬉しそうにしている先輩を見て、思わずふっと笑ってしまった。


「──って今、お友達って言った?」


たった今までいちごロールパンに嬉しそうにしていた先輩の視線がわたしに向く。


「それって大和のこと?」

「名前までは分からないんですけど…」

「その男に頼まれたの?」

「…そう、なりますね。…多分」


…それで合ってるよね?

…あれ。でも、何か別な用があったんじゃなかったっかな…。
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