先輩、これって恋ですか?
じりじりと歩み寄る先輩は、さっき言っていたことを有言実行しそうな気がして、わたしは慌てて立ち上がる。
すぐ目の前まで近づいていた先輩は、「ざーんねん」と言ったあと、ニコリと笑ってわたしの頭をポンっと撫でた。
「じゃあ、春香ちゃん俺について来てね」
「あ、はい……。」
……いつもの智紘先輩に戻ってる…。
ていうか、わたしが知らない先輩の表情がもしかしたらあるのかも……?
「ボーっと突っ立ってると、ほんとにお姫様だっこしちゃうよ?」
「えっ!?」
「あははっ。顔が真っ赤」
「……智紘先輩て、意地悪ですよね。」
「愛のある意地悪だよ?」と言って、あははーと笑う先輩。
「春香ちゃんに意地悪言うと反応が可愛いから何度でもしちゃうんだよね」
……ほら、先輩。
またそうやってすぐそんなこと言う…。
そういうのを女の子は勘違いしちゃうって言ってるのに。