ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活




「じゃあ、早く帰ってあげなさいよ。心配なんでしょ?伶菜ちゃんのコト。」


どうせ俺だけでなく美咲が考えていることもお見通しなはずの福本さんにそう促されたら
選ぶべき選択肢はひとつだろう・・・


『じゃあ、帰ります。』


伶菜の様子をいち早く自分のこの目で確認すること
それだ


「今日は絶対に夜中に緊急コールしないから安心して。美咲先生に何とかさせるから。」

『・・・・・・・・・・』

「ちゃんとできるわよ、美咲センセ。挽回のチャンス、あげなさいよ。美咲先生も今までナオフミくんと伶菜ちゃんの邪魔をしてたっていう自覚があるんだから」

『・・・・・・・・・・・・』



挽回のチャンス=緊急コールを美咲だけで対応する・・・か
今の美咲なら充分できるはずだ
産科医師としての自信も少しずつついてきているようだしな



「それに伶菜ちゃんも・・・ダンナさんじゃなきゃできないこともあるのよ・・・・」

『・・・・・俺でなきゃ、、、か・・・』


福本さんは
問題はこっちのほうだって言いたいんだろうな


“俺でなきゃできないコト”

“任せて下さい” と言い切った美咲でもフォローしきれないぐらい
伶菜は落ち込んでいるのか?


もしそうだとしても
今のどうしようもない俺は情けないけれど
ただ抱きしめてやるしか思い浮かばない

しかも今
理性よりも欲望方向にベクトルが傾きかけている俺は
伶菜に優しくしてやれるかわからない

自分を見失わないように冷静に自分自身を客観視しながら他の女性を抱いていた頃とは
・・・・大違いなんだ


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