ラヴシークレットルーム Ⅲ お医者さんとの秘密な溺愛生活
そんな言い訳を頭の中で巡らせながらも
心地いいキスを交わしていた。
そんな中、
ガチャ!!!!!
「あ~。解析がやっとこさ、終わったのに、データ数が足りないなんて・・・・・」
「森ううう」
ドアが開く音とともに聴こえてきた森村の声
それに驚いたのか、声を上げた伶菜の口を慌てて塞いだ。
「ナオフ・・んがんが・・・・」
「ん?誰かいるのか?」
驚いた伶菜が俺の名前を口にしたせいで
森村のものらしき足音がこちらのほうに近付いてきていた。
抱き合う格好で1枚の白衣を覆っているだけの今の俺達の姿。
衣服を着ようと思っても音を立ててしまうから動けないまま。
「あれ? こっちから聴こえたような・・・」
どんどん近くなる足音。
「でも、ここ立ち入り禁止って・・・でもここから聴こえたような・・・」
もっと近付く森村の呟き声。
やっぱり着替える時間なんてなかった。
こんなトコ見つかったら
伶菜にイヤな想いをさせてしまう
こういうリスクも
考えるべきだったのに
勢いに任せて
こんなところで彼女を抱いてしまった
自分が情けない
でも後悔しているよりも
今はこの状況をどう切り抜けるかだ
さて
どうしようか
パオーン、パオーン、パオーーーン、パオ♪
「なんだよ~こんな時に!!! 誰だよ!!ハイ、オレオレ。」
どうやら院内PHSで呼び出された森村のイラつく声が遠ざかったのを確認した。
「ビックリ・・・した」
『ああ。』
お互いに見合って息をついた俺と伶菜。
「こういうの・・・・」
『・・・・・・・・・・』
やっぱりイヤな想いさせてしまったよな
職場で・・・とか
伶菜のことだから
ラグジュアリーなホテルとかでがよかったとか
そんなことは思わないだろうけど
もう少し落ち着いたところで
せめて
もっとプライベートなところでのほうがよかっただろうに・・・
オトナの男として
情けない
『伶菜・・・・ゴメ』
「・・・ドラマみたい・・・・」