お前は、俺のもの。

鬼課長の言葉にキョトンとしていると、彼はテーブルに肘を着いて手を頬にやり、少し顔を傾けて私を見た。口角が少し上がっている。

「朝食を食うなら、朝はここで起きればいい」

「え?」
ピザトーストから口へ伸びているチーズがプツリと切れて、トロンと顎の下へ垂れる。
伸びきったチーズが顎の下で揺れている、目を丸くしたマヌケな私の顔。

鬼課長が一瞬、動きが止まり、
「…ぷっ。あっはははっ!」
と、口を大きく開けて笑い出した。
慌ててチーズを口に押し込む私に、彼は涙目になって手を伸ばす。
ぽん、と頭の上に乗る大きな手。

「お前といると、飽きない」

どきんっ。
屈託のない笑顔が自然な髪型で少し幼く見えたが、それが愛しくて自分だけのものだと思うと、ずっと嬉しい胸の高鳴りを感じていたいと思った。

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