お前は、俺のもの。

「SNSに書き込みをしたのは、俺じゃない」

「…!」
いつ出現したのか、隣の空いたデスクの席に、まるで自分の席のようにどっかりと座る鬼課長。朝の挨拶も忘れて、机に肘をつき長い足を組む姿に、ボーッと見とれてしまう。

その時、
「満島さん」
と、後ろから呼ばれた。
昨夜、発注データの入力をしたリストの作成者、営業部の河野くんが立っていた。手にはプリントアウトしたデータを持っている。

「おはようございます。このデータ入力、ありがとうございました」
と言われ、私は「あ、いえ、まぁ」と、曖昧な返事をしてしまう。
しかし、彼の目は笑っていない。
「それで満島さん。ズバリ聞きますけど、あの小堺のSNSの書き込みは、満島さんですよね?」

「え?」
なんとも的外れな質問の上、犯人扱いのような聞き方に、思わず立ち上がった。
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