お前は、俺のもの。

「鬼のものになった私」なら、今ならその気持ちがわかるような気がした。

私だって、一ノ瀬 梛を誰かに渡すなんて、絶対に嫌だからだ。

──彼は、私だけのものだから。

「凪?」
鬼課長に呼ばれて、ハッと我に返る。気がつくと、私は彼のシャツの裾をグッと握りしめていた。
そっと、肩を抱かれる。

「買い物に行こう。夕食が遅くなる」

ふわりと笑う彼は、何事もなかったように歩き出した。




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