星の数より多く、君に愛を伝えたい。

「望月って……小さい頃から絵を描くのが好きだったんですか?」



「ええ、そうよ。それも、うんと小さい頃からね」



おばさんは、幼かったわたしの話をするのが楽しいのかすごくニコニコしている。



「これは、輝美のお母さん_____私の姉から聞いた話なんだけど、幼稚園の頃からよーく絵を描いては幼稚園の先生に見せたりしていて、私にもよく見せてくれてたわね。その時はまだ子供らしい、明るい絵ばかりだったんだけど、小学校高学年くらいからこんな風に暗いけど綺麗な絵を描くことも徐々に増えていったわ」



そういえば、確かにわたしは振り返ってみると小さい頃から絵が好きだったけれど幼稚園の頃は公園とか動物園とか、明るめな絵を描いていたな。

小学校高学年あたりから、夜桜だとか、星空を描くようになっていった気がする。わたしがあまりよく思い返さなかったようなこともおばさんは、しっかり覚えていたりもしていたんだ……。



「それから、小学生の頃も図工の絵でコンクールにも何回か選ばれて、中学の頃も迷わず美術部に入ったのよね。あ、美術部は今もだったわね」



今ここで美術部の絵を見ていたっていうのに、まるでおばさんはわたしが美術部であることを今思い出したように言ってから笑った。




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