いつか、きっと。
かもめ広場で待ってると思っていた瀬名くんは、まだ来ていなかった。

多分どこかで時間潰しているんだろうと大して気にもせず、待つことに。



三十分くらい経ってやっと姿を現した瀬名くん。



「悪りぃ!ちょっと会社に行ってみたら、小野さんのおったもんやけん。月曜日からのことについての話と、他にもいろいろ……」



小野さんてば、休みの日まで仕事熱心なのね。

家族サービスとかしなくていいのかな。



「そうそう、小野さんが娘さんば連れてきとったぞ。めっちゃ可愛かった!あれは多分奥さん似ばいな」



「マジで?いいな私も小野さんの娘ちゃんに会いたかった!ねえ、小野さんまだ会社におると?私も会社に行きとうなってきた」



だけどたった今会社からやって来た瀬名くんから猛反発される。



「そいより!腹へったと思わんか。だいじゃろさんのせいで昼飯の遅うなってしもうたけんな。はよ行こうで、ロイホに」



待ち合わせに遅刻して来たのは誰よ。

でもお腹空いているのは私も同じ。

瀬名くんがエスカレーターに向かったのを追いかけて、私も一緒にロイヤルホストを目指す。



「なんば奢ってもらお?」



ロイホでのランチは、軽く済ませたかったのでパンケーキのブランチセットを選んだ。

パンケーキの他にサラダとベーコンエッグがついてて

私的にはボリューム満点。



「俺が奢ってやるとやけん、もっとガッツリ食えばよかとに」



「やだ瀬名くん、カロリーコントロールは重要かとばい。あ、そうだ!唯子さんの連絡先教えて」



私にガッツリを勧めておいて、自分だってクラブハウスサンドなんかで軽めに済ませようとする瀬名くん。

男ならもっとガッツリいけばいいのに。

もしかしたら、私に合わせてくれたのかな?



食事中の会話は、ほぼ唯子さんのことについて。

瀬名くんが幼い頃からずっと一途に想い続けているなんて、どんな女性なのか気になっていたし。

ここぞとばかりに質問攻めにしてあげた。



「唯子さんは瀬名くんが高校受験でN商に受かったとば知っとったけん追いかけてN商ば受けたとやろうね!いいなぁ、同じ高校で」



「お前らはなんで違う高校に……」



「あー美味しかった!おごちそうさまでした。さ、唯子さんへのプレゼントば買いに行かんばね。ほらほら」



追いたてるようにして、アミュプラザへ移動する。



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