課長の瞳で凍死します ~羽村の受難~



「いやあ、皆さん、片付けて返ってくださったので、楽ですね~」

 羽村たちが帰ったあと、真湖は海と雅喜とソファに座り、一息ついていた。

 みんな帰ってしまって、がらんとした部屋。

 こんなとき、いつも、ちょっと寂しいなと思ってしまっていたのだが。

 今は、腕の中で、海が、あわあわ言っているので、前とは少し違う感じがした。

 さてと、寝る準備をするか、と真湖が立ち上がったとき、横に座り、スマホでニュースをチェックしていた雅喜が言い出した。

「暇と言えば、お前、妊娠中はスマホでゲームとかしてなかったか?」

 ああ、まだ細かいものを見たりとか出来ないのか、と言ってくる。

「はい、もう少し字とか見ないほうがいいかなと」
と言うと、

「なにやってたんだ? パズルとかか」
と訊いてきた。

「そうですね、パズルとか。
 あと、友だちに勧められてやってみた恋愛物のゲームとか」
と言うと、雅喜は胡散くさそうにこちらを見る。

「恋愛物?」
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