夜が明けるとき ~続・魔法の鍵と隻眼の姫
「どうしたの?ラミン。すごく辛そう…。具合悪いんじゃないの?」
ミレイアが廊下を歩いていると荒い息が微かに聞こえ角を曲がると壁に背を預け目を瞑っていたラミンの姿に胸がどきりと跳ねた。
でも直ぐに青い顔をしているのに気付き恐る恐る近付いたミレイアは少しでも楽になればと癒しの力を使うためラミン手を取った。
「…俺に、触るな!」
唸るように威嚇され手を払われたミレイアは呆然とラミンを見る。
そんな顔…すんじゃねえ…
今にも泣き出しそうなミレイアに頭ではなく胸にチクリと痛みが走ったラミンはそのまま意識が遠退いていった。
「はっ!ラミン!?ラミン!しっかりして!」
ずりずりと崩れ落ちていくラミンを受け止めたミレイアは青い顔で呻くラミンに話し掛けるが応答はない。
誰か!誰か来て!と人を呼んでミレイアはラミンに癒しの力を使った。
何日かぶりに間近に見るラミンの顔は蒼白でまさかこのまま…と一抹の不安が過り抱き締める手に力がこもる。
そんな時なのに久しぶりのラミンの胸、懐かしい香りに胸が高鳴り涙が溢れた。
ラミンの政務室にいたルシアンが駆けつけ近いからと政務室に運ばれたラミンは長椅子に横たわり眠っていた。
その横ではずっとラミンの手を握り心配そうな顔をするミレイアがいる。
「ミレイア」
知らせを聞いて駆けつけたモリスデンとガゼントは眠るラミンの表情を見て驚いた。
今までラミンが頭痛を訴え、薬やあらゆる魔法で何とか癒そうとしてもほとんど効かずに頭痛は酷くなるばかりだったのに、今のラミンは穏やかな顔をして眠っている。
ガゼントとモリスデンはお互いを見やり同じ考えが浮かんでいることを確信し頷いた。
「ミレイア、ラミンの頭痛はわしらでは治せなんだ。ミレイアの癒しの力だけが効いてるように思う」
「モリー?」
心配そうに見上げてきたミレイアを安心させるように微笑み頷いたモリスデン。
「ミレイアしか癒せない、と分かればラミンも無下にミレイアを遠退かせることも出来まい。こやつは頑固すぎてなかなかわしらの話を聞かんから骨が折れたわい」
呆れため息を漏らすモリスデン。
ミレイアが廊下を歩いていると荒い息が微かに聞こえ角を曲がると壁に背を預け目を瞑っていたラミンの姿に胸がどきりと跳ねた。
でも直ぐに青い顔をしているのに気付き恐る恐る近付いたミレイアは少しでも楽になればと癒しの力を使うためラミン手を取った。
「…俺に、触るな!」
唸るように威嚇され手を払われたミレイアは呆然とラミンを見る。
そんな顔…すんじゃねえ…
今にも泣き出しそうなミレイアに頭ではなく胸にチクリと痛みが走ったラミンはそのまま意識が遠退いていった。
「はっ!ラミン!?ラミン!しっかりして!」
ずりずりと崩れ落ちていくラミンを受け止めたミレイアは青い顔で呻くラミンに話し掛けるが応答はない。
誰か!誰か来て!と人を呼んでミレイアはラミンに癒しの力を使った。
何日かぶりに間近に見るラミンの顔は蒼白でまさかこのまま…と一抹の不安が過り抱き締める手に力がこもる。
そんな時なのに久しぶりのラミンの胸、懐かしい香りに胸が高鳴り涙が溢れた。
ラミンの政務室にいたルシアンが駆けつけ近いからと政務室に運ばれたラミンは長椅子に横たわり眠っていた。
その横ではずっとラミンの手を握り心配そうな顔をするミレイアがいる。
「ミレイア」
知らせを聞いて駆けつけたモリスデンとガゼントは眠るラミンの表情を見て驚いた。
今までラミンが頭痛を訴え、薬やあらゆる魔法で何とか癒そうとしてもほとんど効かずに頭痛は酷くなるばかりだったのに、今のラミンは穏やかな顔をして眠っている。
ガゼントとモリスデンはお互いを見やり同じ考えが浮かんでいることを確信し頷いた。
「ミレイア、ラミンの頭痛はわしらでは治せなんだ。ミレイアの癒しの力だけが効いてるように思う」
「モリー?」
心配そうに見上げてきたミレイアを安心させるように微笑み頷いたモリスデン。
「ミレイアしか癒せない、と分かればラミンも無下にミレイアを遠退かせることも出来まい。こやつは頑固すぎてなかなかわしらの話を聞かんから骨が折れたわい」
呆れため息を漏らすモリスデン。