不機嫌な彼と恋のマジックドライビング
「あのさ…。
俺、自惚れていいのかな?

蓮見さん…
俺のこと好きだよね?」

抱き締められている腕に力がこもる。
心臓がありえない早さでバクバクしている。

耳元で囁く香田さんに体温が一気に上がり、顔はもう湯気がでそうなほど真っ赤なはずだ。

回らない頭を必死に回転させてこの状況を考える。

抱き締められてるってことは香田さんは私のこと好きってことだよね…?

黙りこんでなかなか答えない私に、痺れをきらしたのか、背後からお腹に回されていた腕が顎をつかむ。

上を向かされた私の顔は、覗き込まれた香田さんと至近距離で目があった。
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