あたしを知らないキミへ
「恵美加、大丈夫・・?」

心配そうに、あたしの顔を覗き込んでくる朋美。
その言葉に、あたしは我に返った。

「・・そっか」
「うん・・。しかもね、彼女・・あたし達と同じ学校の先輩」
「は・・?」

予想もしていなかった言葉に、あたしは思わず聞き返してしまった。
「杉崎 美麗先輩・・」
「・・・」

もう朋美の言っている意味が分からなくなっていた。
杉崎 美麗先輩・・。

あたしの一個上の先輩。
とにかく美人であたしも憧れるルックスを持つ彼女。
ボブより少しだけ長い髪の毛を、いつもポニーテールでまとめている。
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