あたしを知らないキミへ
相変わらず、あたしの頬に沢山の涙が伝っている。



ド―ーーーーーーーン


そんな大きな音がして、後ろを振り返れば花火が空高く打ち上げられていた。


「恵美加・・」

心配そうにあたしを見ている朋美。
そんな朋美にあたしは笑いかけた。

せっかくの夏祭りじゃん。
辛い想い出で終わりたくなんかない。

だから・・せめてもの、笑っていたかった。
あたしの心がどんなに痛くて苦しくても・・。
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