あたしを知らないキミへ

それからあたしは、美麗先輩に対する嫌な感情を失くしていった。

たしかに「嫉妬」という感情はあるけど、美麗先輩の悪口を言わないようになった。

今でもアイツのことが好きという気持ちは変わっていない。
辛くなって、悲しくなって泣く時だって変わらずある。
だけど、それで美麗先輩を酷く言うのは違う気がした。


あれから、朝は毎日のように美麗先輩を見かけた。
そして、気づいたことがあった。


その「気づいたこと」とは、あたしにとって少し複雑で、やっぱりあたしは美麗先輩に敵わないんだと実感するものだった。


あたし達が通う学校までの道のりに、いくつかの横断歩道がある。
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