あたしを知らないキミへ
「正直に言ってよ。何年の仲だと思ってんの?」
「・・・」
そして、しばらく朋美は黙り込んだ。

あたしは、朋美が話してくれるまで待った。

そして、少しの間が空いた時だった。

「全部あたしが悪かったの。だから、この話を聞いても恵美加は自分を責めないでほしいの。恵美加は何も悪くないから」

「・・え?」

朋美の言っている意味がよく分からなかった。

「あたしね・・小学校の頃いじめられていたんだ」

朋美の最初に放った言葉に、あたしは息を飲んだ。
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