あたしを知らないキミへ
「そんなの俺が一番知ってます。朋美がどれだけ優しくて人想いなのか。大切な友達だからこそ、友達が困っている時は周りも見えなくなるくらい親身になって話聞いてくれて、側にいてくれて。俺多分・・恵美加さんに嫉妬していたんだと思います。困って悩んでいる時に朋美が俺より恵美加さんの側にいて一緒に話を聞いてくれるのが、なんか恵美加さんでも嫉妬してしまって。朋美の優しさだって分かっていたはずなのに・・。付き合って2年にもなるのに。俺・・ウザいですよね。朋美のこと今でも好きなのに・・。朋美とケンカも増えて、それ紛らわすために他の女の子と遊んで・・。俺・・すっごい最低です」

そして、朋美の彼氏は苦しそうに顔を歪ませた。

「嫉妬するなんてそんなの当たり前だと思います。それくらい朋美のことが好きってことなんじゃないんですか?あたしが偉そうに言える立場じゃないけど、その気持ち全部朋美に行ってみたらいいと思います。待ってると思います。大丈夫、朋美ならちゃんと分かってくれます」

その言葉と共に、朋美の彼氏が頭を上げた。

「2年も付き合ってるなんて本当にすごいですよ。あたし2人がすごく憧れのカップルなんです。だから、これからも2人には幸せでいてほしいんです。
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