あたしを知らないキミへ
辺りは薄暗くなっていて、部活帰りなのか中学生が友達と仲良く歩いていた。


少し歩いた先に、懐かしい場所が見えた。
いつもこの場所にやって来ると、なぜか切なくなるんだ。


交差点には、沢山の車が数えきれない程に行き交っている。

あたしは、交差点に立ち止まった。


ここから、全てが始まったんだ。

あの時のあたしは、想像もしていなかった。
ただ、いつものように散歩に行くはずだったのに、アンタに出逢ってあたしの恋が、
突然始まって、突然終わったんだ。

儚い恋だった。

切ない恋だった。
< 304 / 388 >

この作品をシェア

pagetop