あたしを知らないキミへ
音楽に夢中になると、時間はびっくりするぐらい早く過ぎていく。

カンカンカンカン・・

電車が来る合図と共に赤いランプが点滅し出して、踏切も一緒に下がった。
そして、電車がゆっくり止まる。

1両目の3番目。

そこにあたしは乗った。

 
それから電車は動き出す。
今日は、朋美も一緒。
だからあたしは2人掛け用の椅子に座った。

しばらくして朋美の乗る最寄り駅に着いた。
朋美は外からあたしを見つけて、笑顔で手を振っている。
いつもながら、そんな朋美を見て笑ってしまった。
「おはよ!恵美加!」
「おはよ」
それから朋美は、あたしの隣に座った。
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