あたしを知らないキミへ
3年生の年も2年生の年と同じくらい早く通り過ぎていった。
でも、3年のほうが少しだけ早かった気がする。


春・夏・秋・冬と、季節は巡って、また春が来た。

気づかないうちに時は過ぎて、気づけばもうすぐで卒業で・・。
だけど、どんなに時が過ぎていったとしても、あたしはまだ・・ううん、ほぼ毎日忘れないことがあったんだ。

あたしは多分、どうしようもないくらいの「大バカ者」なんだと思う。
自分でも笑っちゃうくらいだから・・。

~あれから、いくつもの日をまたいで、いよいよ明日は卒業式。
特になんら変わりない日常。
あたしは、これで最後になるであろう帰りの電車に、朋美と一緒に乗り込んだ。

いつもより満員電車だった。
いつもは苦痛に感じるこの空間も、今日で最後からなのか、そんな空間でさえこの日は苦痛と感じなかった。
そしてあたしは、朋美と別れてから自分の最寄り駅に着いた。
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