あたしを知らないキミへ
制服のポケットから携帯とイヤホンを取り出して、音楽を大音量で聴く。
そうやっていつも家に帰っていた。
それも今日で最後なんだ。
あたしは、しばらく音楽を聴きながら帰路を歩いていたけど、進んでいる先に懐かしい場所が見えてきた。
多分、一生忘れないと思う。
その場所は、「交差点」だった。
ここにやって来ると、いつだってあの始まりを想い出す。
あたしは、さっきまで聴いていた音楽を止めてイヤホンを外した。
信号は赤信号。
当然ながら、あたしは青信号になるまで立ち止まる。
ふいに反対側を見てみる。
そこにはなぜだろう。
あの日と同じように、いるはずのないアイツの面影が浮かんで見えた。
アイツは制服を着崩していて、左耳に付けているリングピアスが光に照らされて眩しいくらいに光った。
携帯をいじっていて、下を向いている。
今でもあの日をちゃんと綺麗に想い出せる。
そうやっていつも家に帰っていた。
それも今日で最後なんだ。
あたしは、しばらく音楽を聴きながら帰路を歩いていたけど、進んでいる先に懐かしい場所が見えてきた。
多分、一生忘れないと思う。
その場所は、「交差点」だった。
ここにやって来ると、いつだってあの始まりを想い出す。
あたしは、さっきまで聴いていた音楽を止めてイヤホンを外した。
信号は赤信号。
当然ながら、あたしは青信号になるまで立ち止まる。
ふいに反対側を見てみる。
そこにはなぜだろう。
あの日と同じように、いるはずのないアイツの面影が浮かんで見えた。
アイツは制服を着崩していて、左耳に付けているリングピアスが光に照らされて眩しいくらいに光った。
携帯をいじっていて、下を向いている。
今でもあの日をちゃんと綺麗に想い出せる。