あたしを知らないキミへ
あれから東京に戻って、一週間が過ぎた。

斗真が会社休みだったから、あたし達は若菜を連れて3人でピクニックに行った。
公園に着くと、すでに沢山の子供達が遊んでいた。

ベビーカーを横に、あたし達は日陰のある場所でシートを引いて持ってきたお弁当を広げた。
若菜は、ベビーカーでスヤスヤ眠っている。

「うめーー!この唐揚げ最高!」
そして斗真は、あたしが作った唐揚げを大きな口でほお張っている。
そんな斗真を見て、あたしは笑った。

「今日晴れてよかったね」
「そうだな。3人でどっか行ったのって初めてじゃね?」
「そうだね」
「マジで最高すぎる!」
そして斗真は嬉しそうに笑った。

あたしは、この斗真の笑う笑顔に何回も助けてもらっていたんだ。

「なぁ恵美加」
「うん?」
「俺、今すっごい幸せだよ。若菜を産んでくれてありがとう。そして俺を見つけてくれてありがとう」

そんな斗真の言葉に、あたしはつい涙が零れてしまった。
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