あたしを知らないキミへ
だけど、今日アイツは来なかった。

駅にはあたし1人。
ドアが開いて、そのまま電車に乗り込んだ。
自然とあたしの気分も下がったような気がした。
聴いていた音楽にイヤホンを外して鞄の中にしまう。

そして2人掛け用の椅子に座った。

今日は朋美も一緒だから1人じゃない。

そのことになんだか救われた。

3分くらい電車に乗っていると、朋美が乗って来る最寄りの駅に着いた。

朋美の姿は電車に乗っている窓からでもすぐわかる。
とにかく格好が派手。

あたしに気づいた朋美が窓越しから手を振っている。
そんな朋美を見てあたしは苦笑い。
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