クールな部長の独占欲を煽ったら、新妻に指名されました
それを何度か繰り返した後、自分には恋愛は向かないんだと悟った。
自分は仕事に生きよう。
そう思っていた自分が、まさか七歳も年下の部下にメロメロになるなんて想像もしていなかった。
職場があるビルに到着し、社員証をかざしてセキュリティゲートをくぐる。
三十五階建てのこのオフィスビルには宮下不動産グループの主要な子会社が本社を構え、最上階が宮下不動産ホールディングスのオフィスになっている。
エレベーターで三十五階に到着する。
フロアに入ると資料が入った棚を整理する遙の姿が目に入った。
彼女は誰よりも早く出社しほかの社員が気持ちよく仕事ができるようにいつも心を配ってくれていた。