クールな部長の独占欲を煽ったら、新妻に指名されました
「なに能天気なことを言ってるんですか。もし南部長が来てくれなくて、遙ちゃんがそのままホテルに連れ込まれていたら、どうするつもりだったんですか」
「あー、それは本当にごめん」
「もっと深く反省してください」
険しい顔をする千波さんの横で、新谷さんは「すみませんでした」と改めて頭を下げる。
「いえ、あのときは私も新谷さんも強引にお酒をすすめられてかなり酔っていましたし、結果的に何事もなかったので気にしないでください」
私が恐縮して首を横に振ると、見ていた千波さんがあきれたようにため息をついた。
「本当に遙ちゃんはお人よしなんだから。もし私がその立場だったら絶対簡単には許さないで新谷さんを下僕のように使ってやるけどね」
気の強い千波さんらしい冗談に私がくすくすと笑っていると、新谷さんは顔を上げる。
そして千波さんの手をとって微笑んだ。
「中谷の下僕になら、なってやってもいいよ」
「は……?」
「一生俺を下僕にして、そばにおいてくれるなら」
予想外の反応に、千波さんが目を見開き言葉をなくす。