クールな部長の独占欲を煽ったら、新妻に指名されました
どうしよう、こんなガラの悪い男の人たちを相手に、しかも二対一なんてむちゃだ。
部長がけがをしてしまうかもしれない。
「部長……!」
私が思わず叫ぶと、部長はこちらを見てふっと目元をゆるめた。
まるで心配するなというように小さく微笑む。
こんな状況なのに、くやしいくらいかっこいい。
そんな部長の背後から茶髪の男が殴り掛かる。
部長はこちらを見ていたはずなのに、そのこぶしをしゃがんでよけると振り向きざまに回し蹴りを繰り出した。
茶髪の男はその長い足を受け止めきれず後ろに吹き飛ぶ。
そしてたじろぐ長髪の男の胸ぐらをつかむと、思いきり殴り倒した。
あっという間に三人の男をのしてしまった部長は、足もとにのびる男たちをまたいでこちらにやってきた。