クールな部長の独占欲を煽ったら、新妻に指名されました




 ぱちっと目を開くと、肌色が見えた。


 ん? 肌色? 私は寝ぼけた頭で首をかしげる。


 なんだろうこの肌色の壁は。
 手のひらで目の前の壁をおそるおそるなでてみる。

 ほどよくやわらかく、そして温かい。
 これはまるで人肌みたいな……。

 なんて思っていると頭の下の枕が動いた。

「ひゃ」と思わず声をあげると、枕が私の頭を抱きしめる。

「くすぐったい」

 低い声が響き、驚いて顔をあげる。
 そこには南部長の男らしく美しい顎のラインがあった。

 いつもは白いシャツとネクタイで隠されている鎖骨が丸見えだ。

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