クールな部長の独占欲を煽ったら、新妻に指名されました
とまどいながら自分の体を見下ろすと、下着姿だった。
その状況を理解して、脳みそが沸騰しそうなほど動揺する。
これってこれって、もしかして……っ!?
思わず悲鳴をあげそうになると、部長はため息を吐き出した。
「一応説明しておくけど、俺が脱がせたんじゃないからな。酔った宮下が勝手に脱いでそのままベッドで熟睡して朝になった」
なんだ。
こんな状況だから部長とそういうことをしてしまったのかと思ったら、酔った私が勝手に脱いだだけなのか。
「じゃあ、なにも間違いはおこらなかったんですね……」
拍子抜けすると同時に、残念な気持ちもこみあげてくる。
部長の部屋に泊めてもらうというめったにない幸運な出来事を、酔っぱらってただ爆睡して朝を迎えるなんて、もったいなさすぎる。
私のバカやろう! とひとり唇をかんでいると、部長が意地悪な視線をこちらに向けた。
「まぁ、なにも間違いがおきなかったわけじゃないけどな」
「なにかあったんですか!?」
がばっと顔を上げて聞き返すと、その私の剣幕に部長は小さく噴き出した。